【10月21日 AFP】フランス北部パドカレー(Pas-de-Calais)県で、ピエロの扮装(ふんそう)で通行人らを脅す行為が横行しており、住民らを恐怖におとしいれている。先週末には犯人の1人とみられる若者が逮捕され、20日に執行猶予付き6月の禁錮刑が言い渡された。

 ピエロたちは、子どもらのパーティーで余興を披露する一方で、ホラー映画で悪役となるなど、古くから善悪双方の面を持つ存在とされてきた。

 パドカレー県では、ピエロの仮装をした人々が通行人を脅しているとの通報が複数の町から警察に多数寄せられ、住民らの間には「ピエロ恐怖症」が広がっていた。

 警察は17日、ピエロ姿で長いナイフのような棒を振り回して10代の少年少女たちを追い回していた19歳の男を逮捕した。追いかけられた少年少女たちはポテトフライの屋台に逃げ込んだという。

 男は20日、執行猶予付き禁錮刑に加え、105時間の社会奉仕活動を命じられ、武器携帯を5年間禁じられた。

 警察は、17日に約20件の通報があったことを受け、ソーシャルネットワークを通じ住民に注意を呼びかけていた。

 警察筋がAFPに対し語ったところでは、武器の模造品を手にした偽ピエロたちの多くは、学校付近で目撃されているが、公道や茂み、広場などにも出現している。主に子どもや10代の少年少女たちが狙われているが、大人が被害にあう場合もあるという。

 米ホラー映画にヒントを得た犯行とみられ、発端はフェイスブック(Facebook)上での「チャレンジ」だったとされる。(c)AFP