【10月20日 AFP】トルコ政府は20日、イラク北部クルド人自治区の治安部隊ペシュメルガ(Peshmerga)が自国を経由し、国境を接するシリア北部の町アインアルアラブ(Ain al-Arab、クルド名:コバニ、Kobane)でイスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」と闘うクルド人部隊に合流することを認めていることを明らかにした。

 トルコ政府はこれまで、クルド人部隊が国境を移動することを阻止してきたが、方針を大きく転換し、ペシュメルガが国境を通過するのを支援していることを明らかにした。

 コバニでは約1か月にわたり、ISとコバニを防衛するクルド人部隊の戦闘が続いている。トルコの首都アンカラ(Ankara)で記者団に答えたメブリュト・チャブシオール(Mevlut Cavusoglu)外相は、支援の内容については詳細を明かさなかったが、「わが国は現在ペシュメルガの部隊が国境を越え、コバニ入りするのを支援している。コバニがISの手に落ちることを我々(トルコ)はまったく望んでいない」と語った。

 コバニのクルド人部隊は現在、米軍主導の有志連合による空爆支援と、武器、弾薬、医療品などの物資投下支援を受けているが、訓練が行き届いたペシュメルガの戦闘員たちが合流すれば、クルド人部隊にとって大きな後押しとなりそうだ。(c)AFP/Stuart WILLIAMS