【10月6日 AFP】メキシコ南部ゲレロ(Guerrero)州のイグアラ(Iguala)で学生43人が行方不明となっている事件で、同州検察は5日、犯罪組織の殺し屋2人がうち17人の殺害を自供したと発表した。

 イグアラ郊外プエブロビエホ(Pueblo Viejo)では4日、地中に埋められた多数の遺体が見つかっていた。州検察のイニャキ・ブランコ(Inaky Blanco)検事正によると、これまでに28人の遺体が収容されたが、これらが行方不明となった学生らのものであるか確認するには2週間以上を要するという。遺体の中には焼け焦げたり、一部が切断されたりしていたものもあったとされる。

 学生らは先月26日、自宅に帰るために乗っ取ったバスに警察官らが発砲する事件があった後、行方が分からなくなった。消息を絶った学生は当初、57人だったが、うち14人は無事が確認されていた。

 ブランコ検事正は、同市の警官隊が麻薬組織ゲレロス・ウニドス(Guerreros Unidos)と通じていた事実に再度触れ、「エル・チャッキー(El Chucky)」と呼ばれる組織のリーダーが殺し屋2人に学生らの拉致と殺害を指示したと説明。2人は、学生らにバスから降りるよう強要して17人を連れ去り、プエブロビエホの丘の上にある組織の秘密墓地で殺害したと供述したという。(c)AFP