【10月6日 AFP】フランスの首都パリ(Paris)と南西部ボルドー(Bordeaux)で5日、「伝統的な家族観」を支持し、レズビアン(女性同性愛者)カップルの生殖補助医療や代理出産に反対するデモが行われ、数万人が参加した。

 デモを組織したのは、昨年フランスの同性婚合法化に反対する草の根運動を展開したものの失敗に終わった団体「全ての人のための抗議運動(Manif pour Tous)」。団体側は参加者数を推定50万人と発表しているが、警察発表ではパリで7万人、ボルドーで7500人とされている。

 マニュエル・バルス(Manuel Valls)首相はデモに先立ち、代理出産は「フランスでは依然として禁止されており、今後も禁止となる」と鎮静化を試みた。だがこの呼び掛けは奏功しなかったもようで、デモ隊は「代理母に反対」や「女性は赤ちゃん製造機ではない」の横断幕を掲げた。

 AFPの取材に応じたある参加者は「次には子どもを店の棚に並べ、好きなのを選んでということになる」と主張。また、別の30歳のデモ参加者は、代理母は「産業化」や「現代の奴隷制」の一つの形態だと断じた。(c)AFP