【9月29日 AFP】米国選抜と欧州選抜による男子ゴルフの対抗戦、第40回ライダーカップ(The 40th Ryder Cup)は28日、スコットランドのグレンイーグルズGC(Gleneagles GC)で最終日が行われ、欧州選抜が16.5-11.5で米国選抜を破り、最近7大会で6度目の優勝を飾った。

 大会初出場となる38歳のジェイミー・ドナルドソン(Jamie Donaldson、ウェールズ)が、15番ホールでピンそばに寄せた短いパットを決め、キーガン・ブラッドリー(Keegan Bradley)に4アンド3で勝利すると、欧州選抜がポイントを14.5に伸ばし、米国選抜の逆転は不可能となった。

 史上最長に並ぶ3連覇を果たした欧州選抜に対し、トム・ワトソン(Tom Watson)主将が率いる米国選抜は、イングランドのベルフライ・ブラバゾンコース(The Belfry Brabazon Course)で開催された1993年大会以来となる欧州での勝利を挙げることはできなかった。ワトソンは、1993年大会でも主将を務めている。

 欧州選抜のポール・マッギンリー(Paul McGinley)主将は、「何よりもまず、誇りに思う」と述べ、「チームの多大な努力のたまものだ」とした。

 2日目終了時点で6-10とリードされ、この日のシングルスマッチ12試合に臨んだ米国選抜は、優勝するために敵地スコットランドで史上最大級の逆転劇を演じる必要があった。しかし、欧州選抜は最近10大会で8個目のトロフィーを手にした。

 欧州選抜は序盤にロリー・マキロイ(Rory McIlroy)、2010年大会で勝利を決めたグレーム・マクダウエル(Graeme McDowell)の北アイルランド勢に加え、今年の全米オープン選手権(2014 US Open Championship)覇者マルティン・カイマー(Martin Kaymer、ドイツ)が勝利を収め、チームに勢いをもたらした。

 そして、ここまで3勝2引き分けの成績を残し、出場した全試合でポイントを稼いだジャスティン・ローズ(Justin Rose、イングランド)が引き分けると、欧州選抜はとうとう王手をかけた。

 そして注目が集まるなか、ドナルドソンは9番、11番、そして12番でバーディーを記録して4アップとすると、ブラッドリーも13番で短いパットを決めて食い下がった。

 しかし、チェコ・マスターズ(Czech Masters 2014)で優勝し、大会開幕前にライダーカップの出場権を手にしたドナルドソンが、14番、15番で踏みとどまり、米国の運命を決定づけた。

 これで大会の通算対戦成績は、米国選抜の25勝13敗2引き分けとなっているが、選手枠が英国とアイルランド以外にも広がった1979年以降では、欧州選抜が10勝7敗1分けとしている。

 4ポイントをリードして最終日のシングルスマッチを迎えた欧州選抜は、フォアサムで7-1と圧倒し、米国選抜が1975年に勝利した際の大会記録に並んだ。

 ワトソンは、マッギンリーに対して、「君たちはフォアサムで私たちの息の根を止めた」とこぼした。(c)AFP/Jim SLATER