【9月24日 AFP】23日に実施された米国主導のシリア空爆は、長らく開発中だった次世代ステルス戦闘機「F22ラプター(F-22 Raptor)」の実戦能力を試す初めての機会となった。

 米軍は、アラブ5か国と合同で、シリア領内のイスラム過激派組織を対象とした空爆を14回実施。イスラム過激派側の戦闘員数十人を殺害したと伝えられている。

 レーダー回避機能を備えた空対空戦闘機のF22ラプターは、飛距離・飛行速度ともに前世代のF15戦闘機を上回る。最高速度は音速の2倍のマッハ2を超え、航続距離は約3200キロ。さらに最新鋭の各種対空ミサイルを装備している。

 制空権の確保を目的に開発されたが、対地攻撃能力も備えており、重量約454キログラムの精密誘導爆弾「GBU-32」2発、またはこれより小型の爆弾8発の搭載が可能だ。

 また、ミサイル攻撃のための目標識別機能は、シリアでの任務でも使用されたとみられる。F22ラプターは、軍事上の脅威の無力化や、攻撃対象の特定のために最初にシリア領空に進入する航空機のうちの一つとみられる。(c)AFP