【9月5日 AFP】米アップル(Apple)製品の部品を製造している中国の工場について、健康や安全面、環境保護に対する基準に違反しながら操業を続けていると指摘する報告書が4日、中国と米国の非営利団体によって発表された。

 中国の労働権利団体「中国労工観察(チャイナ・レイバー・ウオッチ、China Labor Watch)」と米環境保護団体「グリーン・アメリカ(Green America)」は先月、中国・江蘇(Jiangsu)省宿遷(Suqian)市の部品工場を対象に調査を実施。発覚した問題点を、25ページにおよぶ報告書に項目別にまとめた。

 報告書によると、約2万人の従業員を有する同工場は、台湾の親会社「可成科技(キャッチャー・テクノロジー、Catcher Technology)」が運営。ソニー(Sony)やモトローラ(Motorola)、ヒューレット・パッカード(Hewlett-PackardHP)、デル(Dell)など、多くの会社の部品を製造しているとされる。

 報告書では、非常口の施錠や、産業廃棄物の川への投棄、強制的な残業、換気装置の不足などの問題点を列挙。さらに、床に散らばったアルミニウムとマグネシウムの合金くずや、空気中の塵粒子(じんりゅうし)が健康問題や火災のリスクを高める可能性があると指摘している。

 アップルは、報告書についてのAFPの問い合わせに対し、工場は定期的に監査しており、基準の向上と最大限の実践が行われるように経営者側とともに取り組んでいると述べた。

 中国労工観察によると、昨年初めに同工場を調査した際にも同様の問題が発覚し、アップルに個別に報告していたが、それ以降も改善は見られなかったという。グリーン・アメリカのエリザベス・オコネル(Elizabeth O'Connell)氏は「この工場で2年連続で衛生基準と安全基準の違反が確認されたことは驚きだ」と話している。(c)AFP