【9月1日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は8月31日、親ロシア派武装勢力と政府軍との戦闘が続くウクライナ東部について、「国家としての地位」の議論を初めて呼び掛けた。

 ロシアの各通信社によるとプーチン大統領は「ウクライナ南東部における社会の政治組織と国家としての地位について、直ちに実質的な交渉を始める必要がある」と述べた。

 ロシアはこれまで、ロシア語話者が多数を占めるウクライナ東部地域に、より大きな自治権を付与する「連邦化」のみを求めていた。だが、プーチン大統領がウクライナ南東部の幾つかの地域について、「新ロシア」を意味する「ノボロシア(Novorossiya)」という帝政時代の言葉で言及し始めたことで、親ロシアの小国家樹立を狙っているではないかとの臆測が生まれている。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は31日、プーチン大統領はウクライナからの「ノボロシアの」独立に言及したのではなく、「包括的議論」を呼び掛けたにすぎないとし、「ノボロシアに合意できるのはウクライナだけだ」と述べた。(c)AFP