【8月21日 AFP】英ロンドン(London)を流れるテムズ(Thames)川の堤防で居眠りをしていた男性が川へ落ち、レスキュー隊に救出される騒動があった。英王立救命艇協会(Royal National Lifeboat InstitutionRNLI)が19日に発表した。

 RNLIによれば16日早朝、テムズ川沿いで一眠りしていたこの男性は、川に落ちかけたところで目が覚め恐怖に陥ったが、すでに体は水しぶきをあげて水中に落ちる直前だった。

 川に落ちた男性は、ごく狭い足場がかろうじて水面上に出ていた川岸まで何とか泳ぎ着いたが、テムズ川では水位が最大7メートルも上昇する満潮が始まっていた。

 男性救助の模様を撮影したRNLIの映像では、ブラックフライアーズ橋(Blackfriars Bridge)の北端付近で、護岸壁を背に立ち尽くす男性が映っている。男性は救命艇基地まで搬送され、その後は身柄を救急隊に委ねられた。

 RNLIで救命ボートの操縦士を務めるケビン・メイナード(Kevin Maynard)氏は、「すぐに男性の居場所を特定した。彼は我々に、堤防で眠り込んでしまったらしくて、気付いたときには体が空中を落ちていくところだったと説明した」と語った。川に転落した後、男性は「ちょっとばかり水面に出ていた場所に、何とか泳ぎついた」と話していたという。

 ロンドン中心部にあるRNLIのタワー救命艇基地(Tower lifeboat station)のジャネット・ケリー(Janet Kelly)所長は、「護岸堤防では決して眠らないよう、強く勧めたい」と話している。(c)AFP