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サルの「自分撮り」めぐり著作権闘争が勃発

2014年8月8日 12:23 発信地:ロンドン/英国

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サルの「自分撮り」めぐり著作権闘争が勃発
オンライン百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」のロゴ(2012年12月4日撮影)。(c)AFP/LIONEL BONAVENTURE

【8月8日 AFP】いたずらもののサルが撮影した「自分撮り」写真の著作権をめぐり、写真の撮影に使われたカメラの持ち主である英国人写真家が、オンライン百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」を運営する非営利団体ウィキメディア財団(Wikimedia Foundation)と激しい争いを繰り広げている。写真家側は、写真を運営サイトに掲載した同財団が著作権を侵害したと主張。一方、同財団は7日、写真を削除するつもりはないとの強い意向を示した。

 問題の写真は、クロザルと呼ばれるサルの一種が、にんまりとした笑顔のような表情を見せる瞬間を捉えたもので、写真家のデービッド・スレイター(David Slater)氏が2011年にインターネット上で投稿し広まった。同氏は、写真の所有権は自分にあると主張しており、ウィキメディア財団のサイト掲載によって約3万ドル(約300万円)の収入を失ったとして、法的手段に訴える構えを見せている。

 しかし、ウィキペディアなど多数のオンライン情報サイトを監督している同財団は、著作権使用料が無料の写真を集めた同財団のオンラインデータベースから写真を削除することを拒否。キャサリン・メイハー(Katherine Maher)広報担当はAFPに対し、「米国の法律では、人間以外は著作権を所有できない」「(写真は)サルのものでもなければ、写真家のものでもない」と述べた。

 この写真が撮影された時、スレイター氏はインドネシアの島々でオランダの研究グループに同行していた。同氏によると、ある好奇心旺盛なサルが同氏の私物をあさり始め、カメラをひったくると、シャッターボタンを押し始め、その過程で完璧な「自分撮り写真」を撮影したという。

 スレイター氏は、ウィキメディアの主張は細かな論点に基づいたものだとし、「著作権の問題は、誰がカメラのシャッターを押したかだけにとどまるものではない」と反論。「この写真は私が所有している。だが彼らは、シャッターを押して撮影したのはサルだとの理由で、このサルに著作権があると主張している」と語った。

 今回の問題は、ウィキメディア財団が6日に公開した透明性レポートによって発覚した。この報告書では、同社が過去2年間、同社のプラットフォーム上のコンテンツの削除や変更を求める304件の依頼を一切受け入れていないことが明るみになっている。(c)AFP

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