【7月16日 AFP】オーストラリアでは16日、スポーツにおけるホモフォビア(同性愛嫌悪)についての初めての国民調査の結果が発表され、性的指向に基づく侮辱や冗談、差別があらゆる場面で日常的なものになっていることが分かった。

 オーストラリアでは、数日前に五輪金メダリストのイアン・ソープ(Ian Thorpe)氏が同性愛者であることを告白し、カミングアウトが招く結果を恐れていたと明かしたばかりだった。

 プロとアマチュアのスポーツ選手を含む2500人に調査を行った結果、同性愛者とバイセクシュアル(両性愛者)の85パーセントが、スポーツをしているとき、または観戦しているときに、差別的な言動を経験、もしくは目撃したことがあるという。異性愛者の場合は、75パーセントだった。

 調査に協力したレズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアルの約半分は、同性愛嫌悪の標的になったことがあると答え、異性愛者の男性の場合は4人に1人の割合だった。

 オーストラリア初のゲイラグビーチームであるシドニー・コンビクツ(Sydney Convicts)の代表を務めるデビッド・ホイッタカー(David Whittaker)氏は、「驚くべき結果ですね。しかし、この10年間チームの選手から聞いていた話と一致しています」と話した。

「チームに所属する選手の多くは、同性愛を嫌悪する発言や行動が黙認され、日常化している文化から逃れるために、元のクラブやスポーツを離れなければならなかったのです」