【7月1日 AFP】おいしくて健康にも良い食事を好むことで知られるバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、「美食」目当てに米国を訪れる観光客のさらなる誘致を目指し、アジア地域に自身の専属シェフを含む5人のシェフを送り込む──。

「アメリカシェフ部隊(American Chefs Corps)」のメンバーら5人は、4日に開催される米国独立記念日(Independence Day)の複数のイベントにそれぞれ参加する予定。ハンバーガーやピザといった世界中の人々がイメージする米国料理の枠を超え、米国産の農産物や郷土料理の普及促進を目指す。5人は、北京(Beijing)、キャンベラ(Canberra)、台北(Taipei)、東京でのイベントに参加することになっている。

 米国務省(US State Department)によると、今回派遣されるのは、オーガニックフードの擁護者で、ミシェル・オバマ(Michelle Obama)米大統領夫人が推進する肥満撲滅運動「レッツ・ムーブ(Let's Move)」を率いるホワイトハウス(White House)の専属シェフ、サム・カス(Sam Kass)氏の他、オースティン(Austin)、ボストン(Boston)、シカゴ(Chicago)、ニューオーリンズ(New Orleans)の高級レストランで腕を振るう4人が名を連ねている。

 米国務省によると、これら一連のイベントを皮切りに、イタリアのミラノ(Milan)で2015年に開催予定のミラノ国際博覧会(World Expo)に向けた「食を通じた異文化交流」キャンペーンが始まるという。

 オバマ大統領は、米国を訪れる外国人観光客の数を、史上最多を記録した2013年の7000万人から、2021年までに1億人に増やすことを目標に掲げている。米国の約800万件の雇用は、旅行や観光によって支えられている。(c)AFP