【7月1日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)決勝トーナメント1回戦のスイス戦に臨む世界年間最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」に4度選出されているリオネル・メッシ(Lionel Messi)擁するアルゼンチン代表に声援を送るため、1日のサンパウロ(Sao Paulo)には約10万人以上のアルゼンチンの応援団が大挙するとみられる。

 アルゼンチンのサポーター軍団は、スイス戦が始まる当日の夕刻にはスタジアムの内外に陣取り、そのほとんどがアレーナ・デ・サンパウロ(Arena de Sao Paulo)の外に設置されている巨大スクリーンで試合を観戦することになる。

 メッシがけん引するアルゼンチンが勝てば、W杯後の引退を表明しているドイツ出身の名将でスイス代表を指揮するオットマー・ヒッツフェルト(Ottmar Hitzfeld)監督のキャリアに終止符が打たれる。

 一方、ヒッツフェルト監督が率いるスイスが勝てば大番狂わせとなり、スーパースターのメッシが3度目のW杯で、またもやトロフィーに手が届かないという悲惨な結果を迎えることになる。

 前線には、ゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)やアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)、そして負傷前のセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)を擁していたものの、これまでアルゼンチンの攻撃はメッシ頼みだった。

 アルゼンチンは、グループFのナイジェリア戦、イラン戦、そしてボスニア・ヘルツェゴビナ戦の全試合でメッシの得点に頼る結果となり、合計6得点のうち4得点は同選手が記録したものだった。

 W杯で2度の優勝を誇るアルゼンチンを率いるアレハンドロ・サベジャ(Alejandro Sabella)監督は、頼れるメッシの活躍に満足だと語り、スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)では同選手のチームメートであるネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)を擁するブラジルとの共通点を挙げた。

 指揮官は、「両選手とも素晴らしい。メッシは世界最高の選手であり、ネイマールも偉大な選手だ。このような選手たちがいたらチームが頼りにするのは当然。当たり前のことだ」と述べた。

 対するスイスは、3-0で勝利したホンジュラス戦で全得点を挙げ、ハットトリックを記録したチームのメッシ的存在シェルダン・シャキリ(Xherdan Shaqiri)を擁している。しかし、スイスはアルゼンチンとW杯で過去6回対戦し一度も勝利を挙げていない。

 スイスはまた、グループEでは合計7得点を記録しているものの、フランス戦の5失点を含め合計6失点を喫している。(c)AFP