応援して!クリンスマン監督から米企業宛て「W杯休暇申請書」
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【6月27日 AFP】この休暇申請書を上司に提出して、試合を観戦して――「サッカー小国」米国の代表チームは、サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の決勝トーナメント進出をかけた26日のグループリーグ最終戦ドイツ戦を前に、母国のファンに向けて異例の呼び掛けを行った。
優勝候補ドイツとの「生きるか死ぬか」の一戦を控え、「チームUSA」はマイクロブログのツイッター(Twitter)の代表チーム公式アカウントで100万人を超えるフォロワーに向け、ユルゲン・クリンスマン(Jurgen Klinsmann)監督からの書簡の形式を取った「休暇申請書」のひな型を公開した。
休暇申請書は、米サッカー協会の公式書類の様式にのっとったもので、次のような文面。
「関係各位:私××(各自名前を入れる)は、6月26日(木)に休暇を取ります。私の不在によって職場の生産力を低下させるであろうことは理解していますが、これには非常に重要な理由があります。
#USMNT(サッカー米国代表を示すツイッターのハッシュタグ)は、W杯でドイツとの非常に重要な一戦を迎えます。次のラウンドへ進出するためには、国を挙げての全面的なサポートが必要です。ところで、良き上司として、同じく休暇を取られることを提案いたします。Go USA!」
末尾には「米国男子代表チーム監督 ユルゲン・クリンスマン」の署名がある。
米サッカー協会は加えて、休暇申請書に許可のサインを記入する上司の写真を撮ることをファンたちに勧めた。このひな型は試合前、ツイッター上で1時間以内に5200回以上リツイート(拡散)された。
ただ、少なくともサポーターの1人の申請は、残念な結果に終わったようだ。「アレックス」というファンは、上司の許可サインの部分に赤いペンで大きな×が記入された写真を投稿した。そこには上司のものと思われる筆跡で「わが社で最も新しい常勤スタッフとして、われわれが試合を観戦している間、貴殿は『オフィス居残り』要員に指定されています」と書かれていた。
引き分け以上でトーナメント進出が決まるはずだった米国代表は、クリンスマン監督の母国ドイツに1-0で敗戦したが、他会場でのガーナ対ポルトガル戦の結果、得点差でポルトガルを上回り、トーナメント進出を果たした。(c)AFP