【6月17日 AFP】英経済紙フィナンシャル・タイムズ(Financial TimesFT)は16日、電気自動車(EV)事業を展開する日産自動車(Nissan Motor)と独BMWが競合相手である米テスラ・モーターズ(Tesla Motors)との協力に前向きであると報じた。テスラはEV技術の発展を支援し、世界的な増産を目指すためとして先週、自社が保有する特許の公開を発表したばかりだった。

 同紙によると、匿名を希望したある関係者は、「より簡単に自分の車に充電できる方法があれば、すべての人にとって有益となるのは明らかだ」と述べた。

 世界の電気自動車の販売台数の80%は、世界最大のEVメーカーである日産と競合するBMW、Teslaの3社が占めている。

 BMWの広報担当はAFPに対し、同社幹部がテスラ側と協議を行ったことを明らかにしたが、詳細については言及を避けた。

「メディアの憶測についてコメントすることはない。ただ、両社共に、世界中で電気自動車の話題を広めていくこと、そして電気自動車技術を成功させるために貢献していくことに関心を持っている」(BMW広報)

 一方、日産はこの件に関してコメントを出しておらず、同社の広報担当者は「電気自動車の台数を増やすことになる取り組みは、どのようなものでも歓迎する」とのみ発言した。

 まだ歴史の浅いEV市場は、化石燃料で走る従来の車に比べて車両価格が高額であることや充電ステーションの不足、さらには技術に関する業界での標準が定まっていないことなどが足かせとなり、その成長は伸び悩みをみせている。(c)AFP