【6月9日 AFP】米ハーバード大学(Harvard University)は前週、附属図書館が所蔵する19世紀のフランスの本が人間の皮膚で装丁されていることを科学的に検証し確認したと発表した。

 19世紀のフランスの作家アルセーヌ・ウーセ(Arsene Houssaye)が記した『魂の運命(Des destinees de l'ame)』と題する本で、希少な古書を専門に扱う同大附属ホートン図書館(Houghton Library)」の所蔵。

 同大の修復・保存専門家と科学者らは、この本の装丁に使用された素材を特定するため、極小のサンプルを用い数種類の方法を試みた。

 同図書館のブログによると、希少書籍の保存専門家アラン・プリャ(Alan Puglia)氏は「装丁の素材が人に由来することを99%確信している」と述べている。

 この本には「人間の皮膚」で装丁したとフランス語で書いたメモが残されており、今回の発見はその言葉の信ぴょう性を裏付けている。

 同図書館はブログで「19世紀に同様のことが行われていた記録は多数存在する。処刑された罪人の遺体は科学のために提供され、皮膚は皮革職人や装丁師に渡された」と説明している。(c)AFP