【12月16日 AFP】フランスのローラン・ファビウス(Laurent Fabius)外相は15日、フランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領やその他政府高官が、2014年ソチ冬季五輪の開会式に出席しないことを明らかにした。

 ファビウス外相は、仏ラジオ局ヨーロッパ1(Europe 1)とのインタビューで、外相またはオランド大統領がソチ五輪に出席するかとの質問に対し、「五輪の成功を祈っているが、フランスの政府高官が出席する予定はない」と返答。理由は明らかにしなかった。

 ソチ五輪をめぐっては、ドイツのヨアヒム・ガウク(Joachim Gauck)大統領が欠席を発表し、人権問題をめぐるボイコットだと報じられたが、ガウク大統領はこれを否定している。

 ロシアはソチの五輪会場の建設に雇った労働者の扱いや、反同性愛的な新法を成立させたことで、複数の人権擁護団体から批判を受けている。

 また、各界の著名人や同性愛者の権利擁護団体が、「同性愛のプロパガンダ(宣伝)」を禁じる法律をめぐり、ソチ五輪で抗議デモを行うよう、インターネットなどで呼び掛けを行っている。

 EUの執行機関、欧州委員会(European Commission)のビビアン・レディング(Viviane Reding)委員は先週、「少数者がロシア現行法の下で今のような扱われ方をしている限り、ソチ冬季五輪には行かない」とマイクロブログのツイッター(Twitter)で述べている。(c)AFP