【11月14日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は13日、土星探査機カッシーニ(Cassini)が撮影した画像を組み合わせて作成した土星(Saturn)の全体画像を公開した。環を含む約65万1591キロの範囲を捉えており、はるか後方には地球も小さく写っている。

 2013年7月19日、太陽の方向に対して土星の反対側に回り込んだカッシーニは、土星本体、7つの衛星、土星の環の内側部分、そしてはるか後方に浮かぶ地球を撮影することに成功した。土星の影に隠れ、太陽からの強烈な光線が遮られたことで、土星の環の内部の詳細と背後から太陽に照らされた土星系を捉えることができた。

 カッシーニは、搭載している広角・狭角双方のカメラを土星に向け、約4時間で323枚の画像を撮影。公開された全体の画像は、赤、緑、青のフィルターを使い、広角カメラで撮影された141枚の画像を、自然な色あいに見えるよう組み合わせて作成されたものだ。

 7月の撮影は、外部太陽系から地球の撮影に成功した3度目の例、土星の軌道上からカッシーニが地球の撮影に成功した2度目の例、さらには地球に住む我々が遠くから撮影されるということを前もって知らされた初めての例となった。(c)AFP