【10月3日 AFP】米カリフォルニア(California)州は1日、離婚した元配偶者や別れた元恋人の裸の写真をインターネット上に流出させる「リベンジポルノ(復讐のポルノ)」と呼ばれる嫌がらせ行為を非合法化した。違反者には最高で禁錮6月の実刑が科せられる。

 リベンジポルノ非合法化法案は1日、ジェリー・ブラウン(Jerry Brown)知事の署名を受けて即日施行された。嫌がらせ目的で個人的な写真・映像を流出させたとして有罪になれば、最高で禁錮6月か最高1000ドル(約9万8000円)の罰金刑の対象となる。

 早期可決を目指して「緊急」条項付きで法案を州議会に提出したアンソニー・カネラ(Anthony Cannella)州上院議員は、「これまで被害者を守る法律がなかった」ため「あまりに多くの人々が、かつて信頼していた相手の行為によって生活をひっくり返された」と述べ、法案の重要性を認識して法制化を急いだブラウン知事に謝意を示した。

 カリフォルニア州には、無許可で撮影した他人の写真を投稿するのはプライバシー侵害だとして禁止する法律はこれまでもあった。だが新法の下では、同意の上で撮影された写真でも、写った人の同意なく投稿されれば違法とみなす。つまりカップルで一緒に撮影した写真を、別れた後に相手の同意を得ずに投稿するのも違法ということになる。

 カネラ議員は「リベンジポルノは破局が原因で起きることが多い」「リベンジポルノ専用の投稿サイトさえ存在し、被害者が掲載写真の削除を求めると法外な料金を請求する」と指摘している。(c)AFP