<菅付雅信:新連載「ライフスタイル・フォー・セール」>第二回:ソーシャル・コマースは消費を目的にしない
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【8月1日 MODE PRESS】インターネットが消費を変えたと言われて久しいが、何を最も変えたのだろうか。消費分析のプロであり、世界最大級のオンラインリサーチサービス「WGSN」の浅沼小優氏が、ファッション・ジャーナル・サイト「THE FASHION POST」におけるインタビューで、現在の人々の購買動向について興味深いことを語っている。
「(インターネットによって)意思決定のプロセスがある程度、可視化されたのではと思っています。いままでなにか洋服を選ぶときや、消費材を選ぶというとき、雑誌などを見て自分の意志で決定しているという思いが消費者に強くあったのですが、こういうネットワークで“これでいいよ”と言われて、“なるほどいいかも”と思ったりするようになってきています。他者からの影響を避けるのはなかなかむずかしいのですが、それをいままでできるだけ意識しないようにしてきたのが消費社会の構造だと思うんです。それが割とドラスティックに変わってきた。消費者がこの点を意識しているかはわからないですけど、確実に気持ちの中にはだれかの影響を受けて消費をしているということを、潜在意識の中に取り込むようになってきたのでは思っています。それは、他者との関係性を意識する機会になりますし、自らがすべて自分の意思によってものごとを決定している/しなければならない、という呪縛からの解放にもつながります」
※参照リンクその1:http://fashionpost.jp/posts/12459
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