【7月24日 MODE PRESS WATCH】ミシェル・ゴンドリー(Michel Gondry)監督最新作『ムード・インディゴ~うたかたの日々~(Mood Indigo、原題:L'Écume des jours)』が10月5日からロードショースタートする。

■名作「うたかたの日々」を現代風に仕上げたら?

 “永遠の恋愛小説”として若者に熱狂的な支持を受け、フランスでは400万部を超える大ミリオンセラーになったボリス・ヴィアン(Boris Vian)の小説「うたかたの日々」(1946年発表)は、日本でも、岡崎京子による漫画化などで話題を呼んだ。今回その傑作を、『エターナル・サンシャイン』でピュアな切ないラブストーリーを、幻想的な世界観で描き上げた、ミシェル・ゴンドリーが、儚くも美しい、愛の物語を愛らしくもシニカルで奥行きのある独特な世界観に仕上げた。

 今回のタイトルにあるムード・インディゴとは、原作者ボリス・ヴィアンが愛してやまなかった、デューク・エリントンの楽曲タイトルを引用したもの。この曲は、「恋人がいなくなってから、心はいつも、藍色(インディゴ)に染まっている」という、内容を表しており、まさにこの原作「うたかたの日々」とリンクしたタイトルを、ゴンドリーは映画のタイトルにも落とし込んだ。

■気になるストーリー

 舞台は、パリ。働かなくても暮らしていける財産で自由に生きていたコラン(ロマン・デュリス)は、無垢な魂を持つクロエ(オドレイ・トトゥ)と恋におちる。友人たちに祝福されて盛大な結婚式を挙げた二人は、愛と刺激に満ちた幸せな日々を送っていた。ところがある日、クロエは肺の中に睡蓮が芽吹くという不思議な病に冒されてしまう。不安を隠せないコランだったが、たくさんの花で埋め尽くせば、クロエは生き続けられると知り、高額な治療費のために働き始める。しかし、クロエは日に日に衰弱し、コランだけでなく友人たちの人生も狂い始める。もはや愛しか残されていないコランに、クロエを救うことは出来るのか──?

■愛らしい演出にうっとり

 カクテルを作るピアノ、恋人たちを運ぶ雲など、原作の独創的なイメージを次々と形にした映像は、まるで未来世界のおもちゃ箱のよう。さらに恋する二人のときめきがスクリーンから溢れ、観るものを至福の時間で包み込む。やがて訪れる切ない運命に、息も出来ないほど胸を引き裂かれる。キュートで残酷、悲痛で幸せ──そんな相反する魅力を放つ、泡のように消えるからこそ美しい愛の物語は、必見の一作。
10月5日(土)新宿バルト9・シネマライズ 他ロードショー

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『ムード・インディゴ~うたかたの日々~』公式サイト