【4月4日 AFP】仏パリ(Paris)で3日、フランス革命後に処刑された仏国王ルイ16世(Louis XVI)のものとされる血痕がついた布片が、予想を上回る約1万9000ユーロ(約230万円)で落札された。

 縦20センチ、横16センチの布片は、「ルイ16世の貴重な血、1793年1月21日」との手書きメモとともに、小箱に入れられていた。日付はルイ16世が断頭台で処刑された日だ。当初は4000~6000ユーロ(約48万~72万円)程度で落札されるとみられていた。

 オークション会社のCoutau Begarieによると、布片を落札したのは仏王家に関心を持つフランス人収集家。この収集家は同じオークションで、ルイ16世の靴の銀製バックルも4400ユーロ(約53万円)で落札したという。

 ただし、DNA鑑定をしなければ布片の血痕が本当にルイ16世のものなのかは分からないと専門家は話している。血痕がついた布片が入っていた小箱には砂が入った小さな袋も収められていた。専門家によれば、ルイ16世が処刑された断頭台の周囲で集められたものとみられる。

 ルイ16世が処刑された後、パリ市民らは髪の毛など仏王の遺物をこぞって持ち帰った。服や持っていた布きれを断頭台の周囲に流れたルイ16世の血に浸す市民もいたという。(c)AFP