【7月28日 AFP】米公民権運動の先駆けとして知られる故ローザ・パークス(Rosa Parks)さんゆかりの品々が競売にかけられることになった。米競売会社ガーンジーズ(Guernsey's)が26日明らかにした。

 出品されるのはパークスさんが使っていた教科書から議会金メダルまで、数千点にのぼるという。ガーンジーズは過去に、ジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)大統領やエルビス・プレスリー(Elvis Presley)の持ち物、1912年に沈没したタイタニック号(Titanic)から発見された遺品などの競売を行った実績がある。

 競売の実施は、ミシガン州の裁判所が決定した。収益金はRosa and Raymond Parks Institute for Self Development(自己啓発のためのローザ&レイモンド・パークス協会)とパークス家の間で分担されるという。

 ワシントン・ポスト(Washington Post)紙は、競売の落札総額が最大で1000万ドル(約10億円)に達すると予想している。

 アラバマ州に住んでいた黒人のパークスさんは、1955年12月にバスで帰宅途中、白人に席をゆずることを拒否したため、市条例違反で逮捕された。しかしこの事件が公民権運動に火をつけ、パークスさんは公民権運動の象徴となった。パークスさんは2005年10月24日、92歳で死去している。(c)AFP