【6月20日 AFP】カスピ海に生息するチョウザメの個体数急減をきっかけに生産量が減少しているキャビア。青森のホクユーフーズ(Hokuyu Foods)がこのたび「人工キャビア」という斬新な解決策を生みだした。

「キャビアンヌ(Cavianne)」と名づけられた人工キャビアは、イカスミ、リンゴから抽出したペクチン、ウニ、カキ、ホタテのエキス、海藻成分など、意外な材料で作られている。

 本物同様の小さな粒状になるよう、2年掛けて材料を試行錯誤。その結果、最高級ベルーガ・キャビアとほぼ同じ大きさと味にたどり着いたと、同社の三上進(Susumu Mikami)社長(75)は自信をのぞかせる。過去に3回ほど食べたカスピ海のキャビアが非常においしかったため、その味を思い出しながらキャビアンヌを開発したという。

 キャビアンヌは青森市内にある同社の工場で作られる。管から粘り気のある灰色の液体が流れ出て、ノズルからしずくとなって静かに落ちると、ブラックキャビアに似た小さな粒ができあがる。

 現在、日本で人工キャビアを製造しているのは同社だけだ。製造量は年間4トン。国内で消費される本物のブラックキャビアの5分の1相当だという。レストランやホテルへの卸販売が主なため、一般消費者にはまだあまり知られていない。

 見た目はベルーガ・キャビアそっくりだが、本物に比べると表皮が厚く堅いため、その点を改善することが最大の課題だという。

 カロリーも本物に比べてカロリーが7分の1程度とヘルシーだが、今後は輸出用に味を濃くする計画もある。

 価格は1ビン(50グラム入り)1000円ほどで、本物の10分の1程度となっている。(c)AFP/Miwa Suzuki