【9月28日 AFP】3年間で21人のフィリピン人メードを解雇したとして批判されている香港(Hong Kong)の歌手兼俳優のジャッキー・チュン(Jacky Cheung、46)さんが、自分は「ごく普通の雇用主だ」と新聞紙上で反論した。28日、サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)紙が報じた。

 コンサートツアーのため、中国東部の浙江(Zhejiang)省を訪れているチュンさんは、3年間で解雇したメードの数を覚えていないと語った。

「わたしはごく普通の雇用主だと思います。友人たちの中にも、被雇用者との契約を打ち切る人は多いし、それはどんな雇用契約においても一般的だと思います。被雇用者が職務を怠れば、雇用主は解雇できます。一方、被雇用者も雇用者に不満があれば契約を解除できます。被雇用者が役に立たないと分かれば解雇します。何が悪いのでしょうか」

 家庭内労働者から「ターミネーター」とあだなされるチュンさんは、これまでのメードの中には、勤務初日にたくさんの階段がある4階建ての豪邸を見て、辞職した者も複数いると語った。同邸宅には、チュン夫妻と2人の娘が暮らしている。

 フィリピン領事館は27日、チュン夫妻に対し、フィリピン人の雇用を1年間禁じる措置を取ったことを明かした。
 
 チュンさんによると、この措置を知りメード4人全員が辞めた。また、後任の紹介もしなかったという。同紙の報道によれば、現在は母親、親戚、友人らが手伝いに訪れており、今後はフィリピン以外の国からメードを雇用する予定だという。

 1980年代半ばにスターの仲間入りを果たしたチュンさんは、多くの香港スターと同様に、歌も演技もこなす。数多くの映画にも出演し、中国内外のポップミュージックも歌っている。(c)AFP