チャベス大統領が権限強化へ、単独での法律制定も可能に - ベネズエラ
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【カラカス/ベネズエラ 1日 AFP】ベネズエラ国会は1月31日、ウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領に対し、国会審議を経ずに、大統領判断に基づき法律を制定できる「授権法」を正式に付与した。権限の有効期限は18か月。対象となるのは経済、軍事、輸送、安全保障および石油など主要11分野。
■独裁色が強まるチャベス政権
国会は現在、議員全員がチャベス大統領支持派となっており、同権限の付与は1月18日に満場一致で可決していた。
議員らは首都カラカス(Caracas)中心部のボリバル広場(Bolivar Square)に集まり「社会主義万歳」を叫んだ後、国会審議に入った。チャベス大統領は成立した新法を「すべての法律の母」と呼んで称賛した。
Julio Borges副大統領は、「授権法付与によって、チャベス大統領の独裁傾向が強まることはない」とした上で、「我々は独裁政権の樹立を望んでいる。真の民主主義である独裁政、すべての人にとっての独裁政といったものを確立したい」と述べている。
チャベス大統領は権限を付与後、中央銀行の独立性を廃し、情報通信企業や電気産業企業の国営化を実施すると見られている。同大統領は外資系石油会社については、「株式を51%取得する」と以前から述べていた。
■野党陣営の反撃はあるのか
一方、野党陣営は、大統領に法律単独制定の権限を付与することに対して疑問を呈しているが、2005年の議会選挙で主要野党が選挙をボイコットした結果、現議会に野党の議席がないため、授権法付与を阻止することができなかった。
野党党首のJulio Borges氏は「法律制定については憲法制定国民議会を召集し、公開討議を行いたい。政治参加の権利は国民全員にある」と主張している。
写真はカラカスで同日、授権法付与式に集まった国会議員たち。(c)AFP/Pedro REY
■独裁色が強まるチャベス政権
国会は現在、議員全員がチャベス大統領支持派となっており、同権限の付与は1月18日に満場一致で可決していた。
議員らは首都カラカス(Caracas)中心部のボリバル広場(Bolivar Square)に集まり「社会主義万歳」を叫んだ後、国会審議に入った。チャベス大統領は成立した新法を「すべての法律の母」と呼んで称賛した。
Julio Borges副大統領は、「授権法付与によって、チャベス大統領の独裁傾向が強まることはない」とした上で、「我々は独裁政権の樹立を望んでいる。真の民主主義である独裁政、すべての人にとっての独裁政といったものを確立したい」と述べている。
チャベス大統領は権限を付与後、中央銀行の独立性を廃し、情報通信企業や電気産業企業の国営化を実施すると見られている。同大統領は外資系石油会社については、「株式を51%取得する」と以前から述べていた。
■野党陣営の反撃はあるのか
一方、野党陣営は、大統領に法律単独制定の権限を付与することに対して疑問を呈しているが、2005年の議会選挙で主要野党が選挙をボイコットした結果、現議会に野党の議席がないため、授権法付与を阻止することができなかった。
野党党首のJulio Borges氏は「法律制定については憲法制定国民議会を召集し、公開討議を行いたい。政治参加の権利は国民全員にある」と主張している。
写真はカラカスで同日、授権法付与式に集まった国会議員たち。(c)AFP/Pedro REY