【9月29日 AFP】(一部訂正)陸上短距離男子100、200メートル世界記録保持者のウサイン・ボルト(Usain Bolt、ジャマイカ)が28日、記録を重ねることで陸上競技に対するドーピングへの疑念が晴れることを期待していると語った。

 米スポーツ専門チャンネルESPNの番組に出演し、スタジオの外で軽いレースを行ったボルトは、過去のドーピングスキャンダルによって、懐疑的になっているスポーツ界に自分自身を証明しなければならないと感じていると明かした。

 ボルトは「世界に自分を証明しなければならない。そんなもの(ドーピング)がなくても速く走ることができるということをね」と語っている。

 同じジャマイカのアサファ・パウエル(Asafa Powell)、米国のタイソン・ゲイ(Tyson Gay)がドーピング検査で陽性反応を示すことなく実現することができたスピードについて、ボルトは「われわれは速く走り続けなければならない。今後数年、皆さんはそれを見続けることになるし、疑いも減っていくだろう」と語っている。

 2008年の北京五輪ではいずれも世界新記録で短距離3冠(100メートル、200メートル、4×100メートルリレー)を達成したボルトは、8月の第12回世界陸上ベルリン大会(12th IAAF World Championships in Athletics Berlin)でも短距離3冠を成し遂げた。同大会でボルトは、100メートルで9秒58、200メートルで19秒19を記録し、世界記録を更新した。

 ボルトは「伝説になりたい。自分としては勝ち続けることに集中するだけだ。自分を伝説だとは思っていない。タイトルを防衛することができれば自分を伝説だと考えるだろう」と語っている。

 また、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のハイライト映像が満載のニュースショーに生出演し話題を振られたボルトは、将来的にアメリカンフットボールをする予定はないと明かし、その理由の1つに自身の身長がお気に入りのポジションでは障害になることを挙げた。

 ボルトは「NFLではプレーしたくない。もしやるのであればランニングバックでプレーしたいが、背が高すぎると言われるだろう。ワイドレシーバーでプレーして欲しがるだろうが、当たりが激しすぎる。気が進まないよ」と語っている。(c)AFP