【9月11日 AFP】(一部訂正)性別疑惑の渦中にあるキャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)が、性別判定検査の結果、両性具有であることが判明したとオーストラリア紙が11日に報じ、国際陸上競技連盟(International Association of Athletics FederationsIAAF)の事務総長も同選手が「100%」の女性ではないことを認めた。

 豪デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙は、セメンヤのテストにかかわった匿名の関係者が「セメンヤが両性具有だという確たる証拠がある」と語り、同選手が男性器と女性器を持ち、子宮や卵巣はないと明らかにしたと報じている。

 IAAFのピエール・バイス(Pierre Weiss)事務総長は、先日AFPに対してセメンヤが「両性の可能性」があると語っていた。

 セメンヤの件は11月に行われるIAAFの評議会で決着することを明らかにしたバイス事務総長は「彼女が女性であることははっきりしている。しかし、100%そうだとは言えないのかもしれない。両性であることで、他の選手と比べて彼女がアドバンテージを得ていたかどうかを確認しなければならない」と語っている。

 今回の騒動は、南アフリカの与党アフリカ民族会議(African National CongressANC)を激怒させ、同党はセメンヤに対する検査は「性差別主義的かつ人種差別的」としている。

 IAAFは、第12回世界陸上ベルリン大会(12th IAAF World Championships in Athletics Berlin)女子800メートルでのセメンヤの優勝が取り下げられることはない見通しを明らかにしているが、過去に事例のある両性具有の4選手に対しては「キャリアを終えるよう要請した」と発表している。(c)AFP