【4月14日 AFP】英国のマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元首相が8日に死去したことを受けて、同元首相に批判的な大勢の人たちが13日夕方、雨にぬれる英ロンドン(London)のトラファルガー広場(Trafalgar Square)を埋め尽くした。

 サッチャー政権時代の1980年代に政府に抗議して1年に及ぶストライキを行った経験のある元炭鉱労働者らは、極左主義者や学生らに加わり、「鉄の女」の死去に祝杯をあげた。元首相のトレードマークだった真珠のネックレスと、オレンジ色のプラスチックの袋で作ったふわっとした髪形をかたどった元首相の人形が、同広場に立つネルソン記念柱(Nelson's Column)の周りを埋め尽くした群衆の中を進んでいった。

 元首相が死去して以来、町の通りで突発的に行われたいくつかの催しが騒動に発展したため、トラファルガー広場での集会は、警察の厳重な警備の下で行われた。しかし、雰囲気は抗議集会というよりストリートカーニバルに近く、元首相が政権を退いた1990年以降に生まれた若者のほか、あらゆる年代の人々が、踊ったり、タンバリンをたたいたり、笛やラッパを吹き鳴らしたりした。

 警察によると、泥酔して風紀を乱した容疑や傷害の容疑で5人が逮捕された。(c)AFP/Alice RITCHIE