【11月29日 AFP】米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は28日、内部告発ウェブサイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」が入手した米政府の外交電文の一部を公開した。パキスタンとの核をめぐる緊張やサウジアラビアによるイラン攻撃要請など重要機密扱いのものも含まれており、今後、波紋が広がりそうだ。

 公開された電文からは、キューバ・グアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地の収容者の本国送還や、中国政府による米インターネット検索大手グーグル(Google)へのハッキング疑惑をめぐるおびただしいやり取りがうかがえる。

 さらに、サウジアラビアのアブドラ・ビン・アブドルアジズ(Abdullah bin Abdul-Aziz)国王が米政府に対し、イランの核開発を防ぐためには「ヘビの頭を斬りおとす必要がある」と述べ、イランへの攻撃を迫っていたことが明らかになった。また、北朝鮮が崩壊したとの想定で、南北統一後の朝鮮半島情勢について詳細な計画が練られていた。

 今回、明らかになった外交電文については、ニューヨーク・タイムズなど一部の大手ニュースメディアに対し、ウィキリークスが事前にアクセスを許可していた。(c)AFP/Joseph Krauss

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