【3月23日 AFP】米下院で可決されたオバマ政権の医療保険制度改革法案について、フロリダ(Florida)州のビル・マッカラム(Bill McCollum)司法長官は22日、「合衆国憲法に違反し各州の主権を侵害するものであることは明らか」だとして、成立した場合には10州が合憲性を問う訴訟を起こすとの考えを表明にした。

 米下院が21日に可決した医療改革法案は、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の署名をもって成立する運びだが、11月の中間選挙で州知事への立候補を表明している同司法長官は、米国民に保険制度の加入を義務付け、違反者には罰金を科す内容の法案は違憲だと主張している。

 訴訟を起こす考えを表明しているのはフロリダ州のほか、サウスカロライナ(South Carolina)、ネブラスカ(Nebraska)、テキサス(Texas)、ユタ(Utah)、ペンシルベニア(Pennsylvania)、ワシントン(Washington)、ノースダコタ(North Dakota)、サウスダコタ(South Dakota)、アラバマ(Alabama)の9州。

 一方、ロバート・ギブス(Robert Gibbs)大統領報道官は記者会見で、「重要な法案が訴訟の対象となることはよくある」と述べ、マッカラム長官らの動きが成功する可能性は低いとの見方を示した。(c)AFP