【7月14日 AFP】(一部訂正、写真追加)バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領がヒスパニック系としては初めて最高裁判事に指名したソニア・ソトマイヨール(Sonia Sotomayor)氏(55)の承認に関する公聴会が13日、上院司法委員会で始まった。公聴会は少なくとも4日間行われる。

 オバマ大統領は7週間前、連邦高裁判事のソトマイヨール氏を9人で構成される最高裁判事に指名。米国で最上級の裁判所である最高裁の判事は、銃規制や人工中絶など、扱いが難しい政治的、社会的問題に直面することも多い。

 ソトマイヨール氏は「ここ1か月、大勢の上院議員がわたしの司法哲学について尋ねた。それは単純に『法に忠実であること』だ」と述べた。

 同氏の承認はほぼ確実だが、自身の経験が判例に影響を与えることの利点を説いた過去の著述についての謝罪はなかった。この著述について、オバマ大統領は同氏の「自己移入」だとしている。

 さらにソトマイヨール氏は「どの事例においても法が判決を下すが、わたしの公私にわたる経験は審理を行う上で役立つ」と主張した。1日かけて行われた公聴会では、ソトマイヨール氏に抗議する人びとが叫んだことなどで4回にわたって中断された。

 プエルトリコ出身の家族を持つソトマイヨール氏は、ニューヨーク(New York)のブロンクス区(Bronx Borough)で貧しい子ども時代を過ごした後、プリンストン大学(Princeton University)で教育を受けた。米司法界の最高峰まで上り詰めたことを「米国ならでは」と喜んだ。

 ソトマイヨール氏が承認されれば、現在最高裁で判事を務めるルース・バーダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg)氏に続く2人目の女性最高裁判事となる。(c)AFP/Olivier Knox