【4月14日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)は13日午後(日本時間14日未明)、北朝鮮が5日実施した長距離ロケット打ち上げを非難し、対北朝鮮制裁を強化する内容の議長声明を全会一致で採択した。

 議長声明に拘束力はないが、北朝鮮のロケット打ち上げは2006年に採択された国連決議1718違反だとして明確に非難している。日本が求めていた安保理決議ではないが日本の高須幸雄(Yukio Takasu)国連大使は安保理が一致して強い声明を出したとして歓迎した。米国のスーザン・ライス(Susan Rice)、フランスのジャンモーリス・リペール(Jean-Maurice Ripert)両国連大使も同様の発言をした。

 ロシアのビタリー・チュルキン(Vitaly Churkin)国連大使は、各国が合意できる議長案をまとめるうえで米国と中国の貢献が大きかったと評価した。日本の高須大使も中国代表団は交渉の過程で非常に柔軟な姿勢を示したと述べた。

 英国のジョン・ソワーズ(John Sawers)国連大使は、安保理決議1718で定められた制裁委員会を機能させ、対北朝鮮制裁を強化することが議長声明に盛り込まれたことは大きいと指摘した。

 議長声明は、4月30日までに資産凍結の対象となる個人・団体と、禁輸品目を定めるとしている。具体的なリストはトルコが議長を務める安保理制裁委員会で定められるが、米国はすでに独自のリストを作成しており、今月中に関係国に提示するという。(c)AFP/Gerard Aziakou