【9月9日 AFP】米大統領選挙で共和党の副大統領候補に指名されたサラ・ペイリン(Sarah Palin、44)アラスカ(Alaska)州知事のファッションセンスが、思わぬ方面で称賛を浴びている。福井県の企業がペイリン氏着用の縁なし眼鏡を製造しており、日本でその人気が急騰しているのだ。

 ミスコンテストで賞を獲得したこともあるペイリン氏。眼鏡着用で真剣さを演出しようとしていると憶測も飛び交っているが、この眼鏡は大きな話題となっている。

 川崎和男(Kazuo Kawasaki)氏がデザインしたこのチタンフレームの眼鏡を製造する増永眼鏡(Masunaga Optical Manufacturing)は、話題になっている理由が何であれ、メディアの注目を歓迎している。

 増永眼鏡の広報担当は、眼鏡を着用する政治家はほとんどいないが、女性政治家の間では特に少ないため、ペイリン氏が眼鏡をかけている姿に喜んでいると語る。ペイリン氏の眼鏡着用はすでにプラス効果をもたらしており、卸業者や顧客からの注文や問い合わせが増えているという。ペイリン氏と同じ「MP-704」モデルの眼鏡の年間販売個数は、世界で6000-7000個だというが、ペイリン氏が副大統領候補に選ばれてからの注文数は明らかにされなかった。

 MP-704は、川崎氏がデザインするブランド「Kazuo Kawasaki Ph.D.」の商品で、日本国内でのフレームの価格は3万3600円。レンズ価格は使用者によって異なる。スマートさとハイテクノロジーをコンセプトにしているこのブランドは、無駄な装飾を一切排除し、レンズとフレームを直接接合している。

 増永眼鏡は福井県で1905年に創業。同県には、民主党の大統領候補バラク・オバマ(Barack Obama)氏と同名の小浜市もあり、米大統領選の闘いが福井でも繰り広げられるかもしれない。

 増永眼鏡は、米国ではロサンゼルス(Los Angeles)を拠点にするItalee Opticsを代理店にしている。(c)AFP