【4月2日 AFP】前月29日に大統領選と議会選の投票が行われたジンバブエで1日、28年に及ぶロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領(84)の時代が終わりを告げ、長年にわたる政敵モーガン・ツァンギライ(Morgan Tsvangirai)氏が政権を握る見通しが強まってきた。

 ムガベ氏からの敗北宣言はないものの、外交官や与党幹部までもがムガベ氏が辞任に基本合意したと話している。

 ツァンギライ氏が議長を務める民主変革運動(Movement for Democratic ChangeMDC)は勝利宣言したが、ツァンギライ氏自身は勝利宣言せず、交渉が行われていることも認めていない。

 選管の正式発表を待つとしながらもツァンギライ氏は記者団に対し変革への明確な委任状を受け取ったと述べている。ツァンギライ氏は同日、投票後初めて記者会見を開き、「選管が結果を承認するまで待つ用意がある」と述べた。自らが正当な大統領かどうかとの質問への回答は避けつつも、大統領就任には疑念の余地はなさそうだ。

 ツァンギライ氏の会談に先立ち複数の情報筋から両陣営の交渉は良好だとの見通しがささやかれていた。

 与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)幹部は「ムガベ氏は決選投票に出馬することで恥をかきたくないので辞任する意向だ」と述べた。(c)AFP/Godfrey Marawanyika