【10月22日 AFP】(一部訂正)21日に投開票されたスイスの総選挙で、右派政党のスイス国民党(Swiss People's PartySVP)が単独政党として、過去100年間で同国最高の支持を集めた。

 人種差別主義的との批判も受けている同党だが、すでにスイス議会では最大政党となっている。政府の発表によると、今回の選挙で29%の票を獲得し、200議席の下院で2003年の選挙より7議席多い62議席を獲得した。

 社会民主党は得票率19.5%で9議席減の43議席、急進民主党は得票率15.6%で5議席減の31議席となった。上位3党とともに連立政権を担う中道右派のキリスト教民主党は、14.6%の票を獲得し3議席増の31議席となった。

 緑の党を中心とする環境保護派は合計で11%の票を獲得、23議席を占め連立政権党に迫る見込みだ。全州議会(上院)の結果は第2回投票の結果まで決着がつかないが、緑の党は上院で初めて1議席を獲得した。

 SVPは亡命希望者や外国人犯罪組織を対象とした攻撃的な運動で知られ、黒い羊が白い羊に蹴り出される絵柄のポスターなどを展開、海外からも鋭い批判を浴びたほか、スイス国内でも同国の「清潔で共感性の高いイメージ」に傷がつくのではないかと懸念されている。(c)Peter Capella