【3月22日 AFP】米アップル(Apple)に対し、iPhoneなど同社の携帯端末向けのソフトウエアを提供する配信サービス「iTunes」からいわゆる「同性愛を治す」アプリを削除するよう求めて電子署名した人が21日までに11万人を超えた。

 米フロリダ(Florida)州を拠点とするキリスト教団体エクソダス・インターナショナル(Exodus International)が提供するこのアプリをiTunesから削除するよう要請する署名が、オンライン署名サイト「change.org」で呼び掛けられていた。

 エクソダス・インターナショナルは「宗教を通じ、同性愛から自己を解放する」ことを提唱する団体で、同性愛者の性的指向を変える「回復セラピー」も支援している。

 今回の署名活動に対しエクソダス側は「言論の自由に対する攻撃であり、本アプリケーションの目的を不適切にゆがめて捉えたものだ」と非難する声明を発表した。

 このアプリはフリーソフトで、ユーザーがダウンロードすると動画やポッドキャスト、ツイッター(Twitter)のフィード、SNSのフェースブック(Facebook)のページなど同団体が提供する情報ソースにリンクする仕組みになっている。エクソダスは自らのウェブサイトで、アップルがこのアプリを「問題のない内容」というカテゴリーに分類したことを誇っている。

 しかし、署名活動の主催者側はiTunesが「脅迫的な手法やデマ、ステレオタイプ化や歪曲などの使用で悪名高い反同性愛団体」が提供するアプリを承認したことに衝撃を受けていると表明した。(c)AFP