【12月14日 AFP】英国のある街で、もぐら叩きならぬ「銀行家叩きゲーム」が、あっという間に木づちがすり減るほどの勢いで人気を呼んでいる。

 銀行家たたきゲームが登場したのは、イングランド東部サウスウォールド(Southwold)の港のショッピングモール。プレー時間は40ペンス(約58円)で30秒。人気がありすぎて木づちの減りが早いため、マシーンを製作したティム・ハンキン(Tim Hunkin)さんは頻繁に木づちを取り替えているという。

 経済危機によって破たんした金融機関の救済に多額の公的資金が使われ、しかも銀行員らに依然巨額のボーナスが支払われたことに対し、ここ数か月間、英国の世論は憤激している。

 ゲームマシーンの穴から頭を出す銀行家たちの風ぼうは、はげ頭で全員そっくりだ。「みんながもつ銀行家のイメージは、こんな風に個性がないけれど、かれらは叩いても絶対にただでは引っ込まない」。

 プレーヤーが勝つと、銀行家の声がこう宣言する。「あなたの勝ちだ。われわれは引退する。納税者よ、わたしたちの年金を払ってくれてありがとう」(c)AFP