【10月20日 AFP】ヨットによる世界最年少の単独無寄港の世界一周を目指し、18日にオーストラリアのシドニー港(Sydney Harbour)を出港したジェシカ・ワトソン(Jessica Watson)さんが、前月に起こしていた衝突事故は、ワトソンさんが仮眠をとっていたのが原因だったことが分かった。

 ワトソンさんは前月9日、試験航行を始めてわずか数時間後に、クイーンズランド(Queensland)沖で6万3800トンの香港船籍の石炭運搬船「シルバー・ヤン(Silver Yang)」と衝突事故を起こしたことから、ワトソンさんは航海を中止すべきだとの声があがっていた。

 この事故について、豪運輸安全局(Australian Transport Safety BureauATSB)は20日、調査報告書を発表した。

 ATSBの調査によると、「シルバー・ヤン」はワトソンさんのヨットに早くから気付き、衝突を回避しようとしていた。一方、ワトソンさんは、衝突の5分前にレーダーをチェックし、6海里(約11キロ)の距離に船舶が存在することを確認したが、衝突の恐れはないと判断し、仮眠をとった。

 だが、ワトソンさんが見た船舶は「シルバー・ヤン」ではなく、同運搬船は、すでにワトソンさんのヨットの南南東1マイル(約1.6キロ)まで接近していたという。(c)AFP



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