【9月5日 AFP】「大きくなったら汚職公務員になりたい」――。入学式でそんな夢を語った6歳の少女が中国メディアの話題の的になっている。地方紙「南方都市報(Southern Metropolis Daily)」が4日伝えた。

 テレビで放送された「将来何になりたいか」をたずねたインタビューの中で、多くの子どもたちが「教師になりたい」「まだ分からない」などと答えるなか、この少女は「大きくなったら公務員になりたい」と答えた。「どんな公務員になりたいの?」と聞かれると「汚職する公務員よ。だってものをいっぱい持ってるんだもん」と返した。

 同紙によると、このインタビューはウェブ上に掲載され、さまざまな反応を引き起こした。

 少女の「現実的」な生活観を称賛する声もあれば、社会の現実を反映しているとして中国で横行する汚職を批判する声もあった。

 ある書き込みは「社会主義は新たな『裸の王様』を生み出した」と批判する。別の書き込みは「生活の醜さがすでに子どもさえ汚してしまった。次の世代をどう教育したらいいのか」と嘆く。

 中国の胡錦涛(Hu Jintao)国家主席は、汚職は中国共産党の統治の正統性に対する最大の脅威だと繰り返し警告している。(c)AFP