【6月9日 AFP】世界で最も暮らしやすい都市はカナダのバンクーバー(Vancouver)で、最悪な都市はアフリカ・ジンバブエの首都ハラレ(Harare)――英誌「エコノミスト(Economist)」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(Economist Intelligence UnitEIU)」が実施した調査で8日、こうした結果が発表された。

 EIUは、世界各都市の暮らしやすさを医療サービス、治安、文化・環境、教育、インフラ整備の5項目について調査し、0%(耐え難い)から100%(理想的)で表し、ランク付けした。

 その結果、トップ10のうち6都市をカナダとオーストラリアの都市が独占。1位のバンクーバーは、「カナダの高度なインフラによる恩恵は大きい」との評価を得て98%を獲得した。一方、最下位のハラレは、「混乱が続くジンバブエ情勢」が災いして37.5%だった。

 2位はオーストリアのウィーン(Vienna)だが、3位はメルボルン(Melbourne、豪)、4位がトロント(Toronto、加)、5位にパース(Perth、豪)、6位カルガリー(Calgary、加)と、オーストラリアとカナダの都市が続く。7位はフィンランドのヘルシンキ(Helsinki)、8位がスイスのジュネーブ(Geneva)で、9位は同点でシドニー(Sydney)とスイスのチューリヒ(Zurich)が並んだ。

 日本からは大阪が13位にランクイン。東京は独フランクフルト(Frankfurt)と並んで19位だった。
 
 比較的、住みやすい国との印象が高い欧州からは、上記のほかに、スウェーデンのストックホルム(Stockholm)、独ハンブルク(Hamburg)が共に14位。仏パリ(Paris)は17位、デンマークのコペンハーゲン(Copenhagen)が21位、独ベルリン(Berlin)が22位だった。

 一方、ワシントンD.C.(Washington D.C.)が35位、ロサンゼルス(Los Angeles)が48位など、30位から50位の間には米国の都市が並ぶ。

 以下は51位に英ロンドン(London)、52位に伊ローマ(Rome)など、再び欧州都市が顔を出す。西欧の都市での最下位はギリシャのアテネ(Athens)の63位で、81.2%だった。

 一方、ワースト3は、アフリカ・アルジェリアのアルジェ(Algiers)、バングラデシュのダッカ(Dhaka)、そして最下位のハラレだ。ハラレがあるジンバブエでは7日、経済危機に陥るなか、ロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領が「アフリカを全アフリカ人の希望の大陸としよう」と呼び掛けている。(c)AFP