【4月15日 AFP】米国の公衆衛生専門家らは11日、中国でこれまでに13人が死亡した鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)のワクチン開発について、「まだ何か月も先」になる可能性があるとの見解を示した。

 米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)のティモシー・ウエキ(Timothy Uyeki)氏とナンシー・コックス(Nancy Cox)氏は、米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル(New England Journal of Medicine)」のウェブサイトに11日に投稿した記事で、ワクチンの開発が各国協力の下で始まったが、(実用までには)まだ時間がかかるとの見解を示した。

「最新のワクチン製造技術を活用したとしても、開発から、製品が入手可能になるまでには、まだ何か月もかかるだろう」と両氏は述べた。

 一方で中国当局は、7か月以内にワクチンを準備できると表明。また中国の保健当局者は、ウイルスの感染拡大経路について正確に突き止めていないものの、トリからヒトに感染しているものと考えられると述べている。

 ニューイングランド誌に掲載された記事は、中国での感染拡大を「将来的に影響の大きな出来事」と位置づけ、世界的な懸念であるとしながら、中国当局に監視の強化を求めた。

 専門家らは、このウイルスがヒトからヒトへの感染が容易な形態に突然変異する危険性を警戒している。そのような突然変異はパンデミック(世界的大流行)をもたらす恐れがある。(c)AFP/Bill Savadove