【7月4日 AFP】米食品医薬品局(FDA)は3日、自宅でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の検査ができる初の市販キットの販売を承認したと発表した。HIVは後天性免疫不全症候群(エイズ、AIDS)の原因となるウイルス。

 承認されたのはオラシュア・テクノロジーズ(OraSure Technologies)が製造する自宅HIV検査キット「オラクイック(OraQuick)」で、同社によれば10月から米全土の小売店3万店で販売が始まる。

 検査は1人で行い、棒状の器具を使って上下の歯茎から採取した粘膜のサンプルをキットに付属の容器に入れ、20~40分待てば結果が表示される。

 FDAは、結果が陽性だったとしてもその人がHIVに感染していると確定するわけではなく、医療機関で詳しく検査する必要があることを示しているに過ぎないと注意を促している。また、HIVに感染してから3か月以内の場合は陰性の結果が出る可能性もあるという。

 臨床試験では、オラクイックを使った検査でHIV感染を92%の確率で検知できたという。つまり、実際にはHIVに感染していても12人に1人は誤って陰性の結果が出ることが予想されるとFDAは指摘している。(c)AFP/Arthur MacMillan