【5月13日 Relaxnews】仕事中にストレスを感じた時には電子メールソフトを終了すれば、気分が落ち着くだけではなく生産性や集中力の向上につながるとの研究を、米カリフォルニア大学アーバイン校(University of California, Irvine)と米陸軍の研究チームが10日、発表した。

 発表された論文によると、仕事中に定期的に電子メールを読んだり、受信ボックスをチェックしたりしない人は、チェックする人と比べてストレスレベルが低かった。

 職場における電子メールの影響を2004年から調査しているグロリア・マーク(Gloria Mark)教授(情報科学)は、「電子メールを使わなければストレスが減少するというこの調査結果は、職場環境での電子メールの使用方法を見直す余地があることを示している」と米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に語った。

   「電子メールを常に送り続けるのではなく、1日に1~2回だけ送るようにすれば、従業員は10分おきにメールチェックをする必要がなくなる。私たちはこの方法を『電子メールをバッチングする(一括処理する)』と呼んで推奨している」(グロリア・マーク教授)

 調査結果によれば、電子メールを頻繁にチェックする人はウィンドウの切り替えを1時間で平均37回も行っていたのに対し、そうでない人は切り替え回数が約半分の18回であったという。

 マーク教授はまた、受信ボックスを数日間チェックしない「電子メール休暇」を取り、ストレス軽減と集中力回復を行うことも勧めている。だが調査の参加者からは、電子メールの長期不使用によって「孤立感」が生じるとの不安も出ている。

 これまでの調査で、電子メールのチェックが自分が思う以上に習慣化しているという結果も出ている。ある研究では、電子メールをどのくらいの頻度でチェックするかとの質問に対する参加者の回答は平均で1時間に1回というものだったが、実際には被験者らは平均で5分に1回の頻度でチェックしていた。(c)Relaxnews/AFPBB News