【1月13日 AFP】お尻、太もも、背中のぜい肉は、おなかのぜい肉よりも健康に良く、糖尿病や心臓病からも積極的に守ってくれる――英オックスフォード大(Oxford University)の専門家らが12日、このような論文を医学誌「International Journal of Obesity」に発表した。

 おなかの脂肪は、有害な脂肪酸を体内に放出しやすい。さらに、サイトカインと呼ばれる分子を放出して炎症を誘発し、糖尿病や心臓病のリスクを高める原因にもなる。

 一方で、太ももの脂肪は、こうした脂肪酸を封じ込め、脂肪酸が肝臓や筋肉に取り付いてインスリン耐性などのさまざまな健康障害を起こすのを防いでくれるという。

 太ももと背中の脂肪は、(おなかの脂肪よりも)燃焼が遅く、転換しにくいが、その代わり動脈を保護し血糖コントロールを促進する有益なホルモンを放出できるという。 
 
 以上から、健康に良い体形は「りんご型」よりも「洋なし型」ということになる。つまり、ぜい肉がおなかにではなく太ももについているということだが、研究者の1人は「不幸にも、どちらかのぜい肉だけをつけることは難しい」と語っている。(c)AFP