【9月29日 AFP】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(European Commission)は28日、若者など数百万人の利用者に難聴を招く恐れがあるとして、MP3プレーヤーや携帯電話のメーカーに対し、音量抑制を義務付ける方針を明らかにした。

 第1段階として、新たに製造されるプレーヤーなどは、出荷時の最大音量を80デシベルと設定することが求められる見込み。通常の会話の音量は60デシベルとされる。

 EUの現行の基準では、メーカーに対して最大音量は規定されておらず、解説書に警告を添えることのみが求められている。

 欧州委員会によると、聴覚障害は難聴だけでなく、「ある一定の音を聴く能力を失ったり、騒々しい環境下での会話把握が困難」になるという。また、耳鳴りや大きな音に過敏になるなどの症状を招く可能性がある。メグレナ・クネワ(Meglena Kuneva)欧州委員(消費者保護担当)によると、聴覚障害は大音量だけではなく、長時間聴き続けることでも発生するリスクがあるという。(c)AFP/Roddy Thomson