【3月21日 AFP】携帯電話で鑑賞している映画の登場人物が、『スターウォーズ(Star Wars)』のレイア姫(Princess Leia)のように画面から3Dで飛び出してきたらどんな感じがするだろうか。

 特別な眼鏡なしで3D画像を見ることができるディスプレーを試作したという論文が20日、英科学誌ネイチャー(Nature)電子版に掲載された。携帯電話、タブレット端末、腕時計などへの応用が考えられている。

 ジョージ・ルーカス(George Lucas)監督のファンタジー映画で使用されるホログラム映像と違い、この新しい小型試作画面は平坦でバックライト照射だ。

「これに使われている技術は回析光学と呼ばれ、たとえ装置を傾けても、複数の角度から3D画像が見える。たいていの技術はいわゆる水平視差だけで、それは頭を左右に動かさないと3Dが見えないものだ。この新技術では、全方向視差で3Dが見える」と米カリフォルニア(California)州パロアルト(Palo Alto)のヒューレット・パッカード研究所(Hewlett-Packard Laboratories)のデビッド・フェイタル(David Fattal)氏。

 電話で記者会見したフェイタル氏は、「例えば、北半球を前面にして地球を3D 画像で表示すると、頭を画面の周りに動かせば、地球上のどの国も見ることができる」と説明した。(c)AFP