【11月23日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は20日、地球観測衛星「テラ(Terra)」に搭載された「中分解能撮像分光放射計(MODIS)」で13日に撮影されたカナダのハドソン湾(Hudson Bay)上空の「クラウドストリート」の画像を公開した。

 クラウドストリートは、積雲列が平行に連なって生じる気象現象。温かい水面の上に冷たい空気が流れ込み、さらにその上に温かい空気の層があるときに発生する。

 流れ込んだ冷たい空気は、湾の温かい水から熱と湿度を与えられて上昇温暖気流になる。だが上空に温かい空気の層がある場合、上昇温暖気流はその層に阻まれて循環する大気の流れが生まれる。

 この現象が起きると、温かい空気に含まれている水分が冷えて凝結し、底が平らで上部がふわっとした積雲が形成される。この積雲は、卓越風と平行に並ぶように形作られる。

 クラウドストリートが発生するには、海表面の水温が最低21度から22度で、水温が流れ込む大気の温度より高いことが必要になる。地表や水面の状態が一様であれば、クラウドストリートは数百キロメートルにわたって発生することもある。(c)AFP