【10月8日 AFP】米民間宇宙開発ベンチャーのスペースX(SpaceX)のロケット「ファルコン9(Falcon 9)」が7日夜(日本時間8日朝)、補給物資を積んだ宇宙船「ドラゴン(Dragon)」を載せて国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に向けて打ち上げられた。米航空宇宙局(NASA)にとって初めての民間企業による補給ミッションとなる。

 ロケットは現地時間7日午後8時35分(日本時間8日午前9時35分)、輸送物資約455キログラムを載せて米フロリダ(Florida)州ケープカナベラル(Cape Canaveral)にあるNASAのケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)から打ち上げられた。

 ドラゴンは10日にISSに到着する予定で、2週間ほどISSにとどまる。今回の打ち上げは、NASAが16億ドル(約1300億円)で契約したスペースXの全12回の輸送ミッションの第1弾だ。

 今回の打ち上げは、米宇宙産業の商業化に向けた新たなステップでもある。商業化でコスト削減とともに、宇宙産業が政府機関だけでなく、幅広い企業や団体に広がることが期待されている。

 オンライン決済サービス「ペイパル(PayPal)」の共同創設者のイーロン・マスク(Elon Musk)氏が所有するスペースXは、ISS往復便事業をNASAと行う数少ない民間企業の1つ。スペースシャトル引退を受け、NASAは昨年、この業務をロシアの宇宙船に頼っていた。

 ドラゴンは28日に地球に帰還する予定。約330キログラムの研究結果などを載せて、米カリフォルニア(California)州南部の沖合に着水する。(c)AFP