【8月6日 AFP】(一部更新、写真追加)米航空宇宙局(NASA)は5日、総額25億ドル(約1960億円)を投じて開発した火星探査車キュリオシティー(Curiosity)が、火星着陸に成功したと発表した。

 キュリオシティー後方に設置されたカメラがとらえたくすんだ画像から、地表への着陸が確認された。数秒後に届いた火星から2枚目の画像にはキュリオシティー自身の影が映っている。

 火星大気圏への突入から減速、降下という緊張の7分間のプロセスの末にタッチダウン成功が告げられると、NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)は歓声に包まれ、スタッフにはチョコレートバー「マーズ(Mars)」が配られた。

 キュリオシティーを搭載した宇宙船マーズ・サイエンス・ラボラトリー(Mars Science LaboratoryMSL)は、火星の大気圏に接近するにつれて火星の重力に引かれて加速。時速2万1240キロで大気圏に突入した後は、超音速パラシュートによって減速し、クレーンでキュリオシティーを火星の地表まで吊り降ろした。

 今後、キュリオシティーは搭載された高性能機器を駆使して火星での生命の痕跡を探る。(c)AFP/Romain Raynaldy